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2017年5月22日 (月)

CPUファンを修理する

自宅サーバ用として稼働しているAsus製のEee-Box EB1007が1月くらい前から異音を発生するようになっていた。
2~3日前位からは更に振動音が大きくなってきたが、その後異音がしなくなった。

空冷用ファンがついに止まってしまった様なのでPCのCPU温度を調べたら94℃まで上昇しており、これは拙いとシャットダウンさせた。

私の記憶だと連続稼働している機器のファンの寿命は3~5年だった筈なので、約6年間24時間稼働していたFANが寿命を迎えたとしてもまあおかしくないのかもしれない。

 

本体買い替えも視野に調べてみたところ、空冷用ファンユニットを交換できる事が分かった。
FANの型番はKSB06105HBと記載されており、検索するとノートパソコンの空冷用としても割と使用されているようで、交換用部品としてそこそこ販売されていた。
しかし交換用ファンユニットは調べたところ中古でも2,000円位・新品だと7,000円程する。
海外サイトだと100ドル程度。

個人的には中古だと今後の稼働時間がどれ位見込めるか不明であるし、新品でこの値段だと20,000円程追加で本体買い替える方が良い気がした。

ちなみに本体買うとしたらこれを考えていた。
1705222001

OS込みで20,000円弱、HDD搭載可能でファンレス仕様、手のひらサイズのコンパクトボディである。
CPUはCeleron N3000で処理能力的にはATOM Z3XXXとどっこい程度でCore iなんちゃらと比べたらまあデスクトップPCとしてはゴミのような処理能力である。
とはいっても今のPC(ATOM D410)に比べたら3倍程度は処理能力が上がるので個人的にはまったくもって問題ないのだが。

更に調べていたところファン自体を修理している人がそれなりにいる様で、修理自体も難易度は高くないみたいなので取り敢えずファンを修理する方向で進めることにした。

故障の原因は軸受けのグリスの劣化が原因らしく、グリスを塗り替えれば復活するらしい。
よくあるCPUの排熱用グリスではなく今回は潤滑目的なので潤滑用グリスが必要となる。
というわけでネット通販でグリスを調達した。
1705221006
スーパーマルチグリスで使用用途は以下の通り。
1705221007
バイク等の可動部分に用いるグリスらしい。
ファンの回転軸の潤滑目的なのでこれで大丈夫だと踏んで購入。

グリス入手後に先ずは本体よりファンユニットの取り外し。

・本体基盤
1705221002
本体中央右寄りのCPUからヒートパイプで右上の放熱用フィンに熱を移動し、そのフィンに下からファンで空気を当てて放熱している。
薄型本体の為、排熱の構造はまんまノートPCと同じである。

・ファンユニット
1705221004

・ファンユニット分解
1705221005

回転ファンを金属カバーで抑えているだけなのでカバーを外すとファン自体は簡単に引っこ抜ける。
カバーは三か所の爪とネジが一つで固定されているが、この固定方法は同じ型番のファンでも製造時期に依るのか微妙に違うパターンがある様だ。

先ずはファンユニットと放熱フィンに付着したホコリをエアブローで除去。
次いで故障の原因であるグリスを除去する為、ファン部分の軸と軸受けの中をアルコールティッシュとつまようじを用いて清掃を行った。
軸受け側の穴をつまようじでアルコールティッシュを押し込み清掃したがグリスは殆ど無い様で少しだけ茶色くなったグリスが取れた。
感じからするとグリスの劣化というよりグリス切れが原因の様である。

この状態でファン部分を軸受けに戻して手で回転させてみたが、故障していた時の粘りつくような感触がなくなりスムーズに回転出来た。
改めてファン部分を取り外して軸部分に少し多めにグリスを塗布して軸受けに戻し、手で回転してグリスをなじませてみる。
グリス塗布後も回転自体はスムーズなのでファンユニットを組みなおして本体に取り付けを実施、動作確認を行った。

・ファンユニット無通電時
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回転していないのでファンの羽が見えている。

・ファンユニット通電時
1705221009
回転している為ファンの羽が見えなくなっている。
またファンのプラスチック円形部分の五個の丸いへこみも回転で見えていない。

と言う訳でファンの動作確認では異音や振動等もなく特に問題なしの為、本体を組み立てなおした。
組み立て作業終了後にファンの排熱能力確認の為、PCで連続動画再生を行いCPU温度の確認を実施した。

・ファン排熱試験
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室温は26℃。
試験開始3分ほどでCPU温度が43℃から56℃まで上昇。
ファン回転速度はMAX1885RPMを記録。

1705222002
試験開始2時間後。
ファン回転速度はMAX1974RPMを記録。
CPU温度はMAX68℃を記録。

ファン異常時にはCPU温度がMAX94℃まで上がっていることを確認していたので、現在はファンが正常に稼働している様である。

この手のPCはノートにしてもデスクトップにしてもファンユニットにアクセスするまでが大変だが、ファン自体の修理難易度は非常に低い。
グリス代500円程度で直せることを考えると自分で修理してみるのも手だと思う。

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