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2012年12月14日 (金)

今日ニュース記事を読んでJASRACについて思った事

J-CASTニュース 雅楽演奏に著作権料求めるJASRAC 演奏者びっくり「千年前の作品に支払うの?」を読んでもやもやっとしたので。

雅楽演奏家の岩佐堅志さんという方が遭われた事例らしいので、一応ご本人のTwitterも確認させて頂きました。

12/12に呟かれていますが今まで3回電話が掛かってきているとの事。
ニュースではもっと詳しく書かれておりますがその都度、演奏曲に著作権が在るものは含まれていない旨返答されているそうです。

まあ、JASRACが全ての公演の演奏曲目を調べて現地で管理曲が演奏されたかどうか確認する事は事実上不可能である事は容易に推察できます。

故に公演者自身に確認される事については合理的だと思いますが、問題は三度目の電話の内容です。

「たとえ著作権フリーでも書類は提出してもらいます」、「今後は(書類を)出すように」、と言う内容の事を述べていたと言うことです。

これは極端な言い方をすればこの世に存在するありとあらゆる楽曲は、演奏する場合JASRACを通せと言うことであります。

これらがJASRAC側の業務運営上の都合から出てきた言葉だろうと想像できますが、それを相手に強要する環境がJASRACの現場に在ると言うのは問題だと感じました。

岩佐さんはTwitter上で電話の応対に非常に上から目線を感じたと述べられており、これはJASRAC内部に演奏者を下に見る環境が在る事も窺わせております。

すでに現状JASRACの独占企業としての弊害を伺わせる事例ついてには事欠いていませんが、商業音楽の衰退のなか何とか実績を上げようと言う努力については理解いたします。(共感は致しませんが)

しかし、以前よりJASRACが徴収したお金のドンブリ勘定的な分配には個人として不信を感じております。
現状かなりの部分については電子化された情報が集まる環境ですので、徴収での明確な部分については正しく著作権者へお金が還元される様に整備すべきだと思っています。

徴収業務だけでなくこの部分についても平行して改善を実施して行かなければ、JASRACは独断的団体とのイメージが拭えず益々反発を受けていくと考えます。

出来るだけ早く、こういった部分についても目に見える成果を目に見えるように出してきて欲しいですね。

といってもまあ組織内部的に硬直してしがらみが強すぎて身動き出来なさそうですので、逃れようの無い外部的圧力が来るまでは変わらないのでしょうが。


余談:
さて現状、商業音楽の衰退と歩調を併せてJASRACの徴収が強化されてきています。
減った分を取り戻せと言うことですね。

JASRACは徴収それ自体が業務なので自分の仕事をしている訳ですが、JASRACが頑張れば頑張るほど音楽に触れる機会が減少してきている様に感じ、これが更に商業音楽の衰退を加速している様に思われます。

現状音楽産業が負のスパイラルに陥っているのであれば、行きつく先は音楽産業としての現在からの構造転換でしょう。

音楽自体が消滅する事は無いと思いますので、産業としても残るとは思いますが産業形態はかなり変わるでしょう。

願わくばその時は今よりもっと多くの人々が、今よりもっと多くの音楽に触れ合えるそんな機会に恵まれた世の中に成っていて欲しいですね。

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